削除してしまったeSIMは、多くの場合、手元のQRコードを読み取り直すだけでは元に戻せません。Appleの公式サポートでも、eSIMを消去した場合は通信事業者に問い合わせて新しいeSIMを入手する必要があると案内されています。つまり基本の対処は「販売元(または契約している通信事業者)に再発行を依頼する」ことです。
「ボタンを押し間違えた」「つながらないので消せば直ると思った」など、削除のきっかけは人それぞれです。旅行直前や旅先で気づくと焦りますが、eSIMを削除しても契約そのものが解約されるわけではありません。落ち着いて連絡先と必要な情報を確認すれば、復旧できる可能性は十分あります。
ただし、再発行できるかどうか、手数料がかかるか、オンラインで完結するかは、サービスによって大きく異なります。旅行用のプリペイドeSIMなのか、日本で契約している主回線のeSIMなのかによっても、連絡すべき窓口がまったく変わります。
この記事では、削除後にまずやること、旅行用eSIMと日本の主回線それぞれの対処の流れ、大手キャリアの公式手続き窓口、二度と消さないための予防策を順番に解説します。
結論:同じQRコードの再読み取りを何度も試すより、まず販売元・通信事業者に「eSIMを削除した」と連絡して再発行の可否を確認しましょう。日本の主回線の場合は、各キャリアの公式手続き(Webまたは店舗)での再発行が必要です。
削除したeSIMはどうなる?最初に知っておきたい3つのこと
対処を始める前に、eSIMを削除すると何が起きるのかを押さえておきましょう。ここを誤解したまま操作を続けると、時間や手数料を余計に使ってしまうことがあります。
同じQRコードで入れ直せる?
一般的なeSIMは、QRコードで端末にプロファイルをダウンロードする仕組みです。一度ダウンロードしたQRコードは使用済みになり、削除後に読み取っても「追加できない」といった表示になることが多いとされています。中には同じ端末に限って再インストールを認めているサービスもありますが、対応は販売元の方針次第です。
再読み取りを繰り返すと、サービスによっては状態が分かりにくくなるおそれもあります。まずは購入時の案内メールやヘルプページに「削除した場合」の記載がないかを確認し、書かれていなければサポートに問い合わせるのが確実です。
契約やデータ容量は消える?
Appleによると、eSIMを消去してもモバイル通信プランは解約されず、解約するには通信事業者に直接問い合わせる必要があります。つまり、削除で消えるのは端末内のプロファイルであって、契約そのものではありません。
旅行用eSIMの場合、残っているデータ容量や有効期間が再発行後に引き継がれるかどうかは、サービスごとに扱いが異なります。問い合わせの際に「残りの容量や期間はどうなるか」も合わせて確認しておくと安心です。
「オフ」と「削除」は別の操作?
iPhoneでは、回線を一時的に使わないなら「設定」→「モバイル通信」で回線を選び、「この回線をオンにする」をオフにする方法があります。オフにしたeSIMは端末に残るので、あとでオンに戻せば再び使えます。
一方、Appleの案内では、プランが1つなら「eSIMを削除」、複数なら対象のプランを選んで「プランを削除」をタップすると、eSIMそのものが端末から消去されます。帰国後に旅行用eSIMを使わなくなったときも、まずは「オフ」で十分なケースが多いでしょう。
旅行用eSIMを消してしまった場合の対処
旅行用のプリペイドeSIMを削除してしまったときは、購入した販売元が唯一の窓口です。端末メーカー(AppleやGoogle)や日本のキャリアに問い合わせても、他社が発行したeSIMを再発行することはできません。

何をどの順番でやればいい?
次の順番で進めると、やり取りの往復を減らせます。
- 購入時の確認メールやアプリを開き、注文番号とサポート窓口を確認する
- ヘルプページで「削除」「再インストール」「再発行」の項目を探す
- 記載がなければ、チャットやメールで「eSIMを削除した」と伝え、再発行の可否・手数料・残り容量の扱いを確認する
- 新しいQRコードや手順が届いたら、Wi-Fiにつないだ状態でインストールする
- データ通信に使う回線とデータローミングの設定をやり直す
AppleはeSIMの設定時に、iPhoneをWi-Fiまたはインターネット共有に接続するよう案内しています。旅先で再発行を受ける場合は、ホテルや空港のWi-Fiなど、安定した通信環境を先に確保しておきましょう。
再発行を待つ間の通信はどうする?
再発行の回答や手続きには時間がかかることがあります。その間は宿泊先や公共のWi-Fiでしのぐ、別の旅行用eSIMを新たに購入する、日本のキャリアの国際ローミングを使う、といった選択肢が考えられます。国際ローミングを使う場合は、料金や対象国を事前に契約先の案内で確認してください。
旅行用eSIMを買い直すなら、選び方の比較ガイドもチェック

TRAVeSIMを日本で設定するときの注意点は姉妹サイトで確認できます
再インストール後につながらないときは?
新しいeSIMを入れたのにつながらない場合は、データ通信に使う回線が旅行用eSIMになっているか、その回線のデータローミングがオンかを確認しましょう。削除前に設定していたAPNなどは、入れ直したeSIMで再設定が必要になることがあります。


日本の主回線のeSIMを消してしまった場合
旅行用eSIMと間違えて、日本で契約している主回線のeSIMを削除してしまうケースもあります。この場合は、契約している通信事業者でeSIMの再発行手続きが必要です。手続き方法と手数料は各社で異なり、受付方法が時期によって変わることもあるため、必ず公式ページで最新の条件を確認してください。
| 通信事業者 | 公式の案内(2026年10月30日確認時点の要旨) |
|---|---|
| ドコモ | eSIMを削除して通信できなくなった場合はドコモオンラインショップセンターへの連絡を案内。ドコモショップ・コールセンターでの手続きは4,950円(税込)が必要な場合あり |
| au | 誤削除の再発行手順を公開。確認時点ではオンライン本人確認での再発行を停止中で、店舗での手続きを案内。誤削除などが確認できた場合の再発行手数料は無料と記載 |
| ソフトバンク | 削除した場合は再発行の手続きが必要。My SoftBankでの手続きは手数料無料、ショップでも受付。iPadはショップのみ |
| 楽天モバイル | 誤ってeSIMを削除し元の製品が使えない場合は「SIM再発行申請フォーム」から申請。eSIMの再発行手数料は0円と記載 |
上記以外の通信事業者(オンライン専用プランや格安SIMなど)を利用している場合も、まずは契約先の公式サイトで「eSIM 再発行」の案内を確認しましょう。
各社の公式手続きページはどこ?
確認できた各社の公式ページは次のとおりです。手続きの前に、本人確認書類や契約時のIDとパスワードが必要になる場合があります。
- eSIMについて|NTTドコモ
- オンライン本人確認で再発行|au
- eSIMを誤って削除してしまいました。対応方法を教えてください。|ソフトバンク
- SIMカードやeSIMの交換・再発行はどこから手続きできますか?|楽天モバイル
海外にいる間に主回線を消したらどうなる?
主回線のeSIMを削除すると、その番号で電話やSMSを受けられなくなります。手続きによってはSMSで届く認証コードが必要なこともあり、楽天モバイルは誤削除でSMSを受け取れない場合に専用フォームを案内しています。また、店舗での手続きが必要なケースは、帰国するまで対応できません。
旅行用eSIMでデータ通信はできても、主回線の再発行は帰国後になる可能性があると考えておきましょう。銀行やSNSのSMS認証が必要な予定がある場合は、特に注意が必要です。
日本の主回線のeSIMは、旅行中に「使わない」だけなら削除せず「オフ」にしておきましょう。削除すると、再発行の手続きが完了するまで電話番号が使えなくなるおそれがあります。
二度と消さないための予防策
削除のトラブルは、操作の意味を知っていれば多くを防げます。特に、通信の不具合を直そうとして削除してしまうパターンと、リセット画面での押し間違いには注意しましょう。
トラブル解決のために削除しても大丈夫?
Appleは、通信事業者から指示された場合を除き、トラブルシューティングの手段としてeSIMを消去しないよう案内しています。つながらないときは、機内モードの切り替え、データ回線の選択、データローミング、再起動などを先に試してください。
リセット画面で気をつけることは?
iPhoneの「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」には、「ネットワーク設定をリセット」と並んで「すべてのeSIMを削除」という項目があります。Appleのユーザガイドでは、後者を選ぶとiPhoneに保存されているすべてのeSIMが削除され、モバイル通信ネットワークに接続するには新しいeSIMまたは物理的なSIMカードを設定する必要があると説明されています。
また、端末を初期化する「すべてのコンテンツと設定を消去」では、eSIMを消去するか残すかを選ぶ画面が表示されます。売却や譲渡以外の目的で初期化する場合は、選択肢をよく読んでから進めましょう。Androidでも同様のリセット項目がありますが、メニュー名は機種やOSのバージョンによって異なります。

よくある質問
Q. 削除したeSIMは同じQRコードで再インストールできますか?
A. 多くの場合はできず、販売元や通信事業者での再発行が必要です。同じ端末に限って再インストールを認めるサービスもあるため、まず購入先の案内を確認してください。
Q. eSIMを削除すると契約は解約されますか?
A. Appleによると、eSIMを消去してもモバイル通信プランは解約されません。解約するには通信事業者に直接問い合わせる必要があります。
Q. 再発行に手数料はかかりますか?
A. サービスによって異なります。日本の大手キャリアでは手続き方法によって無料の場合と有料の場合があり、旅行用eSIMでも扱いは販売元ごとに違います。手続き前に公式の案内で確認してください。
Q. 帰国後の旅行用eSIMは削除したほうがいいですか?
A. 再び使う予定があるなら、iPhoneでは「この回線をオンにする」をオフにして残しておく方法があります。不要になったプランを削除する場合も、日本の主回線と取り違えないよう、回線名をよく確認してから操作しましょう。
まとめ
eSIMを削除してしまっても、契約が消えるわけではありません。ただし同じQRコードで元に戻せないことが多いため、慌てて操作を重ねるより、販売元や通信事業者に早めに連絡するのが復旧への近道です。
- 削除したら、まず購入時のメールで注文番号と連絡先を確認する
- 旅行用eSIMは販売元、日本の主回線は契約中の通信事業者が窓口
- 再発行の可否・手数料・残り容量の扱いはサービスごとに異なる
- 使わないだけなら「削除」ではなく「オフ」にする
- リセット画面の「すべてのeSIMを削除」は押し間違えに注意する


参考にした公式情報
- iPhoneまたはiPadでeSIMを消去する方法 – Apple サポート(確認日: 2026-10-30)
- 海外旅行中にiPhoneでeSIMを使う – Apple サポート(確認日: 2026-10-30)
- iPhoneでeSIMを設定する – Apple サポート(確認日: 2026-10-30)
- iPhoneの設定をデフォルトにリセットする – iPhone ユーザガイド(確認日: 2026-10-30)
- eSIMについて – NTTドコモ(確認日: 2026-10-30)
- eSIM設定手順 ID-06:オンライン本人確認で再発行 – au(確認日: 2026-10-30)
- eSIMを誤って削除してしまいました。対応方法を教えてください。 – ソフトバンク(確認日: 2026-10-30)
- SIMカードやeSIMの交換・再発行はどこから手続きできますか? – 楽天モバイル(確認日: 2026-10-30)


